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内村鑑三『一日一生』現代語訳

12月 目次

陸中花巻の12月20日

外には雪は2尺(しゃく)あまり (注1)
寒気は肌をつんざくばかり
北上
(きたかみ)〔川〕の水は浩々(こうこう)と流れ
岩手の峰は遙々
(ようよう)とそびえる

 

内には〔信仰の〕同志は40〔人〕あまり
歓喜は胸にあふれるばかり
賛美の歌は洋々と上がり
感謝の声は咽々
(えつえつ)と聞こえる

 

ああ、何とうるわしいことよ、この集会(あつまり)
聖霊(みたま)は奥羽の野に下った
われらは深雪
(みゆき)の中にあって
栄光
(さかえ)の天国(みくに)にいるかと想(おも)った。
 

(内村鑑三「陸中花巻(はなまき)の12月20日」、現代語訳、信5・126。( )、〔 〕内は補足)

注1 2尺:約60cm

このページは、山本泰次郎、武藤陽一編『内村鑑三 続 一日一生(教文館、1964年)を現代語化したものです。

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