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<人物・評伝

人物紹介 007

2018年5月2日

タケサトカズオ

くろさき こうきち

【黒崎幸吉】

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大正-昭和時代の無教会のキリスト教伝道者、聖書学者。内村鑑三門下の一人。

1886(明治19).5.2-1970(昭和45).6.6 。山形県鶴岡町(現、鶴岡市)に生れる。

第一高等学校を経て、1907年、東京帝国大学法科に入学し、1909年、塚本虎二、藤井武らと共に柏会の一員として、内村鑑三の聖書研究会に出席。

1911年、東大卒業後、大阪の住友総本社に勤務したが、1921年、妻寿美子の急逝を契機に独立伝道を志して職を辞し、東京に出て内村の助手となる。

 

1922年より3年間、ヨーロッパ諸大学で学び、帰国後、1926年3月、月刊個人伝道誌『永遠の生命』を創刊し(1966年12月、第423号で終刊)、独立伝道に入る。

最初は郷里長岡で、その後1931年以来、大阪に移り、黒崎聖書研究会を主催。関西地方を中心に伝道を行い、人望を得た。

1958年5月、聖書による人間形成を掲げ、東都に遊学する大学生のために登戸(のぼりと)学寮を創立、開寮した。

 

語学と文献学的聖書研究に優れ、旧新約聖書の注解に力を注いだ。特に『注解新約聖書』、『旧約聖書略注』は日本のキリスト教界で幅広く読まれ、長く用いられた。

その他、『新約聖書語句索引』、『新約聖書ギリシャ語文典』、『黒崎幸吉著作集』(全7巻、1972~73)、『続・黒崎幸吉著作集』(全3巻、1990)などがある。

 

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(参考文献:『キリスト教人名辞典』日本基督教団出版局、1986年、『岩波 キリスト教辞典』岩波書店、2002年、『ブリタニカ国際大百科事典 第2版』、『日本大百科全書(ニッポニカ)』)

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