イエスの純福音・無教会の精髄・第二の宗教改革へ
― まごころで聖書を読む。そして、混迷の時代を神への信頼と希望をもって、力強く前進する ―
We read the Bible with all our hearts. And we move forward powerfully in this era of turmoil with trust and hope in God.
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最終更新日:2024年12月7日
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旧約聖書学者
1915(大正4)年11月15日~1997(平成9)年6月18日
高知県香美郡香我美町岸本で、父・中沢宗太郎、母・芳尾の長男として出生。
1928(昭和3)年、父親逝去。
キリスト教徒の母親の影響で高知教会香美支教会(現・日本基督教団香美教会)で受洗。
1932(昭和7)年、旧制・高知高等学校入学。
高等学校在学中に、内村鑑三全集、藤井武全集、塚本虎二編『旧約知識』誌を読み感銘を受ける。《罪の赦し》をすべてとする純福音に触れ、無教会の道を歩むことになる。
1935(昭和10)年、東京帝国大学文学部宗教学科入学。
大学在学中に、矢内原忠雄が主催する帝大聖書研究会、塚本虎二の聖書研究会 や旧約研究会に出席する。
1938(昭和13)年、東京帝国大学宗教学科卒業。
経済的事情から大学院進学をあきらめ、冨山房出版社勤務の傍ら、「無教会の神学」論争に係わる論考を発表した。旧約学の研究を続ける。
1939(昭和14)年、香川県善通寺町の輜重(しちょう)兵第11連隊に入営.
4月からソ連・満州国境の警備に従事し、翌年、除隊し帰国。
1944(昭和19)年、塚本虎二の司式で青池生子と結婚。
1945(昭和20)年4月、再度召集。終戦まで本土防衛(高知県・本山町の兵站(へいたん)守備)に従事、妻と農家の離れを借りて住む。
1945(昭和20)年8月、日本敗戦を迎える(30歳)。
1945(昭和20)年9月、召集解除。
上京して矢内原忠雄の講演「日本の傷を医(いや)す者」を聴く。
1946(昭和21)年7月、矢内原忠雄を高知に迎え、講演会・座談会を開催。
1946(昭和21)年10月、黒崎幸吉を高知に迎え、講演会・座談会を開催。
(訳書)カール・ヒルテイ著『結婚の神聖について、他2篇』(新教出版社)刊行。
1947(昭和22)年、 旧制・高知高等学校教授に任命され、倫理を担当。
1948(昭和23)年、教会からの無教会批判に対し、『キリスト教常識』誌(第29号)に「無教会の前進」を寄稿。
1949(昭和24)年4月、 武蔵工業大学一般教育部に勤務、英語・哲学を担当。かたわら、東京大学宗教学研究室の旧約ゼミ、東大キリスト者連合の旧約講座、ドイツ人宣教師エッケルのロマ書ゼミなどに出席。
1949(昭和24)年年5月、(訳書)キルケゴール著『人生行路の諸段階(上)』(人文書院)刊行。
1950(昭和25)年、日本聖書学研究所発足に伴い、所員となる。
1950年~52年、米国ニューヨークのユニオン神学校(旧約聖書学専攻)、コロンビア大学に学ぶ。52年、コロンビア大学修士号(M.A.)取得し帰国。
1954(昭和29)年、立教大学キリスト教学科助教授として旧約学を教え始め、のちに教授。
1962(昭和37)年、『第二イザヤ研究』により東京大学より文学博士。立教大学大学や日本聖書研究所において、戦後の聖書学を牽引する。旧約学とともに無教会研究にも取り組む。
1964(昭和39)年、 エルサレムのアメリカ・オリエント研究所およびヘブライ大学で現地研究。
1966(昭和41)年、無教会の「キリスト教夜間講座」に顧問として参加し、内村鑑三研究のゼミを担当。
1967(昭和42)年、東京大学文学部講師(ヘブライ語)。
1968(昭和43)年、『日本の聖書学』(山本書店)刊行、『聖書』(旧約聖書抄訳、中央公論社「世界の名著」第12巻)刊行。
1969(昭和44)年、立教大学文学部キリスト教学科長に就任。
1974(昭和49)年、エディンバラの国際旧約学会にて研究発表。
1979(昭和54)年、日本旧約学会会長。
1980(昭和55)年、立教大学定年退任、名誉教授。
1988(昭和63)年、無教会史研究会を主催。
1997(平成9)年6月18日、死去。
主な著書:『苦難の僕-イザヤ書53章の研究』(1954年)、『若き内村鑑三論』(1958年)、『第二イザヤの研究』(1962年)、『日本の聖書学』(1968年)、『旧約聖書 世界の名著 12巻』(1968年)、『忘却と想起』(全4巻、1972~1988年)、『死の陰を歩むとも-看取り日記抄(増補版)』(自家版、1987年)、『イザヤ書 新訳と略註』(1990年)、『ヨブ記-新訳と略註』(1991年)などがある。
日。
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(参考文献:鈴木範久監修『日本キリスト教歴史人名辞典』教文館、2020年。赤江達也著『「紙上の教会」と日本近代 無教会キリスト教の歴史社会学』岩波書店、2013年、「第3章 戦後の無教会」260~261項、『中沢洽樹選集』第6巻他)