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聖書に学ぶ 009

2021年2月5日改訂

​しと しんじょう

使徒信条 

Symbolum Apostolicum

*     *       *
                                  

口語訳  

​​原文はラテン語

 
私は全能
(ぜんのう)の父なる神、天と地の造(つく)り主(ぬし)である神を信じます。


私は神の独(ひと)り子、私たちの主(しゅ)であるイエス・キリストを信じます。

主は聖霊(せいれい)によって宿(やど)り、おとめマリアより生まれ、ポンティオ・ピラトのもとで苦しみを受け、十字架につけられ、死んで葬(ほうむ)られました。

 

彼は死者たちのところ(陰府:よみへと降(くだ)りました。

 

三日目に(よみがえ)り、天に昇り、父の右に座(すわ)られました。

 

そして生きている者と死んだ者とを審(さば)くために再び来られます。


私は聖霊を信じます。


聖なる公同(こうどう)の教会、


聖徒(せいと)たちの交わり、


罪の赦し、


身体(からだ)甦り、


そして永遠の命を信じます。

 

アーメン。
(芳賀力訳、A・E・マクグラス著『新装増補改訂版 神学のよろこび』キリスト新聞社、2017年、14~15項。( )内は補足)

文語訳

 

(われ)天地の造り主、全能の父なる神を信ず。


我はその独り子、我らの主、イエス・キリストを信ず。


主は聖霊によりてやどり、処女(おとめ)マリヤより生れ、ポンテオ・ピラトのもとに苦しみを受け、十字架につけられ、死にて葬られ、陰府にくだり、三日目に死人のうちよりよみがえり、天に昇り、全能の父なる神の右に座(ざ)したまえり、かしこより来たりて、生ける者と死ねる者とを審(さば)きたまわん。


我は聖霊を信ず、聖なる公同の教会、聖徒の交わり、罪の赦し、身体のよみがえり、永遠(とこしえ)の生命(いのち)を信ず。

 
アーメン。

​(讃美歌委員会編『讃美歌』日本基督教団出版局、1955年、讃美歌566番)

 

The Apostles' Creed
(Traditional English Version)

I believe in God the Father Almighty,
Maker of heaven and earth.


And in Jesus Christ his only Son our Lord;
who was conceived by the Holy Ghost,
born of the Virgin Mary,


suffered under Pontius Pilate,
was crucified, dead, and buried;
he descended into hell;


the third day he rose again from the dead;
he ascended into heaven,

and sitteth on the right hand of God the Father Almighty;


from thence
he shall come to judge the quick and the dead.


I believe in the Holy Ghost; the holy catholic Church;
the communion of saints; the forgiveness of sins;
the resurrection of the body;
and the life everlasting.


AMEN.

 

♢ ♢ ♢ ♢

​注1 使徒信条

​​ラテン語で Symbolum Apostolicum、英語で Apostles' Creed と表記する。

「使徒信経」とも言う。

信条とは信仰を告白する定式文のことで、使徒信条は古代から伝えられている代表的信条の一つである。

原型は、2世紀後半にローマで集成された洗礼告白文(ローマ信条)で、8世紀頃に、ほぼ現在の形になった。

中世までは、使徒信条は使徒から伝えられたと信じられていた

(たけ)祐一郎(元・基督教独立学園校長)は、使徒信条の本質について分かりやすく述べている。

使徒信条というのは、聖書の中の大事なところを圧縮したようなものと言えますし、または、聖書を煮詰めて、そのエキスを文章にしたようなものであるとも言えます。

・・・

この短い6行の文章(使徒信条)の中に、キリスト教信仰のエッセンスが書かれているのです。」(武祐一郎著・新教新書 241『高校生と学ぶ使徒信条』新教出版社、1994年、8項

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